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株式会社で起業する

 現在、日本で一番多い会社形態が“株式会社”です(特例有限会社を含む)。

 日本中にある“会社”の、だいたい94〜95%が株式会社といっていいでしょう。

 つまり「株式会社での起業」は、会社を設立して起業する場合のスタンダードと
 いっても過言ではないのです。

    特例有限会社=旧有限会社法に基づいて設立された会社で、いわゆる「有限会社」の事
               であるが、平成18年5月1日の会社法施行以後は、法的に「株式会社」
               として、取り扱われる。有限会社というの名前のついた株式会社とも
               呼ばれる。


株式会社設立の前に抑えておきたいポイント
    〜新会社法対応版〜
 
  新会社法の施行によって、会社の設立がしやすくなった言われています。

  たしかに、一部の手続の廃止・簡略化、法律による規制の緩和などによって
  “会社設立手続き”そのものは多少簡単になりました。

  しかしながらその分、「実態に合わせる」「運営しやすい組織を作る」ために、
  これまでに以上に多くの法知識“考えなければならないこと”が増え
  ているのです。

  簡単に言えば、「体を使う労力は減ったが、頭を使う知的作業は増えた」とい
  うことです。

  そのため、私たち専門家の中には、「新会社法で会社設立がしやすくな
  るなんて大ウソだ!」
と“断言”する人もいるくらいです。

  新会社法の施行以後の会社設立では、どんなところ抑えておくと良いのか、
  という点を少し見ていきましょう。

  これを知っているのと知らないのとでは、会社設立の手間や時間が全
  く違ってきます。


 POINT 1
   一人取締役でもOK〜機関設計の自由化〜

    旧商法下での株式会社設立には、「取締役3人以上、監査役1人以上」
    という、“機関設計の縛り”がありましたが、新しい会社法では、この点が
    緩和され、「取締役1人からでも設立可能」とされています。

    これまで役員の数が集まらずに、株式会社の設立を断念してきた人も、
    設立が可能になったのです。

    またそれに伴い、従来株式会社の設立、運営にあたって必要だった会社
    の機関(会社の経営組織体制)も、ある程度自由に(代表的なパターンで
    20パターン)作れるようになりました。

    会社の“実態”に合わせた組織作りが可能になったのです。

    それゆえ、「どのような組織体制を作るのか?」は、非常に重要なポイント
    になってきたのです。

 POINT 2
   資本金1円からでもOK〜最低資本金規制の撤廃〜

    従来の株式会社では、「資本金1000万円以上」という規制がありました。

    しかし産業構造の変化に伴い“身一つ、パソコン1台”からでも大きな利
    益を生み出すビジネスが可能になってきたことから、その規制が一部緩
    和され、「条件によっては資本金1円からでも設立可能」という法改正が
    行われました。

    そして、新会社法の施行によって、資本金の規制は全面的に撤廃となり
    誰でもが「1円」から設立可能になったのです。

    その一方で、「経営上どのくらいの資本金が適切か?」ということが、大き
    な検討課題になりました。

    1円から設立できるからといって、安易に低額な資本金を設定したのでは
    出資者、債権者に対する対外的信用や許認可の面で支障をきたす可能
    性もあるのです。

 POINT 3
   類似商号規制の撤廃

    旧商法下で会社を設立する際の大きな手間の一つが、類似商号調査
    目的適格性の確認でした。

    旧法下では「同一市区町村内において同一の事業目的の場合、類似し
    た商号(会社名)の使用は禁止」とされていたためです。

    似たような会社名(類似商号)でも、会社の事業目的が違えば差別化で
    きたことから、事業目的の審査も非常に厳格でした。

    新会社法においては、「同一住所同一商号」でなければ、類似した商号
    でもOKとなったため、類似商号調査の手間は大分軽減されました。

    と同時に、事業目的による差別化も必要なくなったことから、以前ほど厳
    格な基準ではなくなりました。

    とはいえ、類似商号調査が全く不要になったかというとそんなことはなく、
    不正競争の防止といった観点から必要とされます。

    また会社の事業目的についても、大分緩和されたとはいえ「営利性」「明
    確性」「具体性」「適法性」という四大原則は残っていますから、全くフリー
    パスというわけにはいかないようです。

 POINT 4
   株式払込金保管証明書が不要になった

    かつては株式会社を設立する際の資本金の振込は大変でした。

    というのも、金融機関から「確かに資本金をお預かりしています」という書
    面を出してもらわなければならなかったから。

    そして、その書面を出すことを嫌がる金融機関も存在したのです。

    現在は、株式会社の発起設立(発起人が出資して設立する形態。広く出
    資者を募って設立する形態は“募集設立”という)ならば、その書面を出し
    てもらう必要はなくなりました。

    残高を証明する書面があればよく、通帳のコピーでもOKなのです。

    ※ただし募集設立の場合は「株式払込金保管証明書」は現在でも必要。

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